漫画「エルジェーベト」を読んで。
初めまして。本日購入した漫画の中で一際輝いている作品があり、いつもならTwitterで感想を呟くだけなのですが140字程度ではこのワクワクを伝えられないと思いはてなブログをダウンロードしました。いつもよりパワーアップしたサービスを媒介することでこの作品の良さを少しでも伝えられたらなぁと思っています。ネタバレを多く含む感想ブログですのでご注意下さい。(歴史物なので少し調べるとその最期まで分かってしまいますが)
前置きが長くなりました。本題に入りましょう。今回わざわざブログを開設してまで紹介しようと思った漫画は月刊少年シリウスで連載されておりCuvie先生が描く高妃エリザベートの半生を描いた「エルジェーベト」です。
Cuvie先生といえば艶めかしくリアルな表情を描き「絢爛たるグランドセーヌ」などでも有名な凄腕の漫画家さんですね。
Cuvie先生×歴史物こんなの面白くないわけがないですよね!? しかしCuvie先生は知っていても「皇妃エリザベートって誰?」と思われる方も少なくないと思います。かく言う私も名前は聞いたことがあると言うだけで、その生涯については一切知りませんでした。
しかし歴史漫画は多くの人々を惹き付ける不思議な魅力があります。それはなぜか?その理由はきっと現代のように法の下に人々がただ漠然と生きているのではなく、みなが目的を持ち生きることに必死だからだと思います。そういった人々だからこそ自然とドラマのある人生を送り、飢えを忘れた現代人の本能をも蘇らせる作品となって漫画のみならず多くのメディアに登場するんですよね。最近だと「キングダム」が顕著な例ですね。
話が脱線してしまいました。今度こそ本題に入ります。(文字数に基本的制限がないと色々書いてしまいますね)
まずはエルジェーベトという人物について紹介してきます。
▪エリザベート・アマーリエ・オイゲーニエ▪
かわいい…
実はこのエリザベート(以下愛称であるシシィとする)とんでもなく波乱万丈なシンデレラストーリーを歩んでいたんですね。1853年8月に姉のネーネとのお見合い相手であったハプスブルク家の当主フランツ・ヨーゼフに求婚されたという経歴の持ち主です。しかし童話のシンデレラと違うところがありそれは皇后となった後に義母から嫌がらせ(皇后としての振る舞い方などの堅苦しい勉強の延長)を受けていたという点です。
シシィが皇后になる前は父親と変装して酒場で踊ったり、狩りの獲物の数を競ったり、野山を駆けたりしていたそうです。
そんな自由奔放に生きてきたシシィが嫁ぎ先のウィーン宮廷にて生きていくという事は、鳥かごに閉じ込められた鳥同様とても窮屈でストレスが溜まる一方でした。そしてシシィはストレスのあまり医者に養生が必要と告げられます。
そんなシシィが養生先に選んだ土地は「ハンガリー」です。この「ハンガリー」について述べると長くなってしまうので簡単に言うと、ハンガリーはオーストリアからの独立を目論む人々が跋扈している1つの都市。という事だけ頭に入れておけば今は大丈夫です。ではなぜシシィが養生先にハンガリーを選んだのか?ここから本作は始まります。
ここで一旦話を変えバートリ・イーダという人物の紹介をしてきます。
▪バートリ・イーダ▪
こちらのキャラクターなんですが調べてみると元になった人物のような方は出てくるんですが、どうやら史実にはおらずシシィの観測者として作られたオリジナルキャラなのかもしれませんね。(私の勘違いの可能性もあるので断定は出来ません。)
このバートリは養生先であるハンガリー出身かつシシィの歴史の先生であるマイラート先生の推薦ということもあり、シシィの侍女としてウィーン宮廷に迎え入られます。
しかしこのバートリは前述したハンガリーで独立を目論む革命派の1人でありシシィを籠絡するために送り込まれた手先だったのです。しかしシシィの実態を目の当たりにしてバートリの日常も辛いものへと変わっていきます。
作中でハンガリーへの報告書の内容が描かれているのですが、その内容1文目が「皇后陛下は最悪です。」でした。
これも本作を読むと物凄く共感することができるんですが、読者の私ですらもエリザベートを見ていると「お前、本当に皇后なのか?」と思ってしまいました。
この2人を軸に物語は進んでいきます。結末の決まっている歴史漫画の魅力を伝えるにはキャラクターの紹介をすることが1番の近道だと思いここまで綴ってきましたが長くなってきたのでそろそろ締めくくろうと思います。
ここまで語ってきた2人のどちらかに魅力を感じたり、続きが気になった方は是非発売したばかりの1巻を手にとって見てください。
ここまで読んでくれた方ありがとうございました!学生時代に読書感想文を書き直させられたほどには雑な文章でしたが、この熱が誰か1人に届けば嬉しいです。
長々と失礼いたしました。